大阪府堺市でのお葬式、堺市立斎場での家族葬なら小川葬祭社にお任せ下さい
堺市の葬儀屋さん 小川葬祭社
〒591-8037 大阪府堺市北区百舌鳥赤畑町1丁42-5
南海高野線・JR阪和線 三国ヶ丘駅より徒歩5分 【駐車場2台完備】
営業時間 | 24時間対応 |
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定休日 | なし [年中無休] |
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創業年 | 1972(昭和47)年 |
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2010年4月1日より小川葬祭社で働かせていただいております西居大介と申します。
ここでは、私がその時々で感じたことや思ったことを率直に書いております。
葬儀という仕事が一体どういうものか、皆様に少しでもお伝えすることができれば幸いです。
これからできる限り多くのことを書いていきたいと思いますのでどうぞよろしくお願い申し上げます。
~目次~
2010/06/05 ホームページを開設しました
2010/07/08 生と死を考える
2010/08/08 葬儀屋さんの仕事について 前編
2010/09/11 葬儀屋さんの仕事について 後編
2010/11/04 葬儀の仕事をしていて良かったなぁと思う時
2012/05/19 葬儀会館の建設ラッシュに思う事
2013/10/16 暇な時期と忙しい季節
2015/09/15 葬儀社の比較・相見積もりのコツ
2016/06/13 祖母を亡くして
2017/04/22 ホームページをリニューアルしました
2019/12/10 葬儀屋に向いている人
2020/09/26 コロナ禍における葬儀の現状
2022/01/27 コロナ禍二年目。直近一年間で起こった葬儀の変化
2024/06/16 廃業の危機
2010/06/05
今日から日記のスタートです。
(日記といっても毎日書くわけではありません。不定期更新となります)
私の大切な仕事として『ホームページの作成』があるのですが、昨日ようやく初期設定が完了し、今 早速作成している最中です。
早くも入社2ヶ月が経ち、既に17件の葬儀の施行をお手伝いさせて頂き、現場の仕事にもだいぶ慣れてきました。
葬儀の仕事は本当に奥が深く、やり甲斐があって良い仕事だなぁとつくづく思います。
当然のことながら、一件一件全てが一生に一度しかない最期のセレモニーであり、厳粛な儀式なので失敗は許されません。
私はいつも不安と緊張感をもってこの仕事をさせていただいております。
涙をこらえながら故人に声をかけておられるご遺族の姿を見ると、毎度のことながら目頭が熱くなります。
「あぁ、このおばあちゃんは本当に皆から愛されていたんだなぁ」と、ご当家の深い愛には感慨深いものがあります。
お葬式というものは、故人とご当家、会葬者の皆様のものであって、決して葬儀社のものではないんだといつも心に言い聞かせ、前に出過ぎないように、あくまでもサポートに徹するよう心掛けております。
私の尊敬する葬儀屋さんである株式会社ティア代表の冨安徳久さんの言葉、「死は尊いものだ、そこに深い悲しみがあると思って仕事に接しなさい。仕事には慣れよ、悲しみには慣れるな。どれだけ死を重んじるかが大事なんだ」をいつも心に言い聞かせて、故人とご当家の方々に接しております。
まだまだ新米の若造ですが、これからもどうぞよろしくお願い申し上げます。
2010/07/08
私が葬儀の仕事に携わってから早くも3ヶ月以上が経ち、たくさんの貴重な経験をさせていただきました。
一般葬から家族葬、火葬のみの直葬、生活保護者の福祉葬、大規模な社葬など、一通り全ての形式を実際に経験し、また仏式から神式まで実に様々な宗派の御葬儀をお手伝いさせていただきました。
その一つ一つに故人の人生が詰まっていて「人生とは一体何なのか」といった難しいことを考えてしまうようになった今日この頃です。
私はこの目で、たくさんの死を見てきました。
長期入院の末の病死、緊急入院から短期間での急死、心筋梗塞などによる突然死、事件性のある変死など、実に多くの方々の最期を見てきました。
人間ってあっけないな、こんなにも簡単に死んでしまうんだな、と思わずにはいられません。
人は誰でも死ぬと二度と戻ってこないのです。残念ながら蘇ることはないのです。
どんな人であれ、亡くなれば24時間以上経過した後、すみやかに火葬されてお骨になります。
堺市だけでも平均で1日約20人が亡くなっています (日本全体では1日約3500人が死亡)。
人間の致死率は100%なのに、人はよもすると自分だけは関係ない、死ぬなんてずっと先のことだ、と自分の生を過信してしまいがちです。
しかし、人間も他の動物と一緒で必ず死にます。そしてそれがいつなのかは誰にもわかりません。
だからこそ思うのです「今を全力で生きよう。未来なんてあてにならない。今頑張らないでいつ頑張るんだ」と。
死を直視するからこそ、その表裏一体である生をじっくりと見つめることができるのではないか。
死があるからこそ生が輝くのではないか。
話が重くなってしまいましたが、そんなことをしきりに考えてしまうようになりました。
「さぁ、今日も楽しく精一杯生きよう!」
2010/08/08
今回は「葬儀屋さんの仕事」について皆様にお伝えしようと思います。
同業者の方からすれば「そんなの当たり前のことじゃないか」と言われそうな内容ですが、
世間一般の方々からすれば、葬儀屋さんの仕事については漠然とはわかっていても、詳しくは知らない方が多いと思われます。
そこで今回は、稚拙ではありますが私なりにご説明してみようと思いました。
まず、葬儀屋さんに休みはありません。
人はいつ亡くなるかわからないので、24時間365日いつ仕事が入ってきてもすぐに対応できるよう、仕事が入っていない時でも常に待機していなければなりません。
多くの従業員を抱える大きな会社でもない限り、中小の葬儀屋さんに「休日」は無いのです。
たとえ深夜・早朝であっても仕事が入ればすぐに病院や警察署、ご自宅等へ駆けつけなければなりません。
映画「おくりびと」を見たことのある方ならイメージしやすいと思います。
お盆も正月もゴールデンウィークも、葬儀社員にはありません。
また、いつ仕事が入るのかは全く予想がつけられないので、葬儀屋さんは先の予定が立てにくいです。
遠くにお出掛けするとか、長期旅行などまず出来ません。
それにしても、心から休める時が無いというのは、正直、精神的にかなりきついです。
もっと件数を伸ばせれば、さらに従業員を増やし夜間当直を交代でやったりして、定休日を設けられると思うのですが、当社にはまだまだそんな余裕はありません。
信じ難いかも知れませんが、実は葬儀屋さんは世間の方々が思っているよりも意外と儲からない仕事なのです。
巷では「葬儀屋はぼったくりだ」「遺族の悲しみにつけこんで荒稼ぎする悪党だ」みたいな本も少なからず出ていたりして、悲しいことにあまり良いイメージが無い葬儀屋さんですが、実際は全然です。
一昔前は葬儀社の数が少なく、葬儀費用についての情報もほとんど無かったため葬儀代が高かったのは事実ですが、今や廃業する葬儀屋さんまで出てきていますし、業界内では「食えない商売」なんて揶揄されることすらもあります。
確かにこの業界には「悪徳業者」も存在するでしょうし、かつて存在したでしょう。
「悪徳」とは言わないまでも「かなり高い」葬儀社もまだあります。
しかし今時そんな葬儀社は少数派で、多くの葬儀社は良心的であり、値段も以前に比べればだいぶ安くなってきました。
そういった現実を知らずに、悪意と偏見に満ちた本やブログなんかを読んで、「葬儀屋けしからん」なんて思わないでくださいね。
「悪徳業者」はどの業界にも存在するし、そんなものはほんの一握りなんですから。
真面目に働いている人がほとんどなんだということを、改めて主張したいなと思いました。
と、話がかなり脱線してしまいました。
「葬儀屋さんの仕事」については一回の記事では収まらないので、続きは次回に持ち越します。
2010/09/11
さて今回は「葬儀屋さんの仕事について」の完結編です。
前回は「中小零細の葬儀屋さんには心から休める日が無い」「予定が非常に立てにくい」「実はあまり儲からない」の3つについて触れました。
最初に、これらについて少しだけ補足しておきます。
まず、「心から休める日が無い」のは事実ですが、実際には丸一日仕事が無い日も当然あります。
一日中待機だけで終わる日も多いのですが、これもまた意外としんどいのです。
また、「なぜ儲からないのか」というと、「葬儀社があまりにも増えすぎて競争が激化しているため、1社あたりの件数が減ってきている事」や「葬儀の小規模化の流れで、1件あたりの利益が減ってきている事」などが挙げられます。
とりあえず補足はこれぐらいにして、本題に移りましょう。
今回皆様にお伝えしたかったこと、それは、
「葬儀屋さんの仕事はお通夜が始まる前にほとんど終わっている」ということです。
これに関しては驚かれた方も多いかと思います。
どういうことか詳しく説明すると、葬儀屋さんの仕事は「ご遺族の希望どおりの葬儀を確実にプロデュースし、サポートすること」と極論することができ、なにより準備が大事なのです。
葬儀の段取りをきっちり確実にすることが、まず第一の仕事です。
あくまで極端な話で司会者は別ですが、準備さえ完璧にしていれば、式が始まると後は「自動的に」というか「スムーズに」式が流れていくのを見守るだけとすら言うことが出来ます。
その準備とは例えば、「火葬炉の時間を押さえる」「式場を押さえる」「司会者とセレモニースタッフを手配する」「遺影写真を作成する」「死亡手続きを代行する」「供花・盛かご・粗供養を用意する」「霊柩車・マイクロバス・タクシーを手配する」「式場の飾りつけをする (幕張り、提燈[ちょうちん]の設置、イス並べ、焼香セット・受付の用意、祭壇の設営 等)」「棺を用意しご遺体を納棺する」「料理を用意する」等など、
書き出せばキリがありませんが、このようにたくさんあります。
もし1つでも抜け漏れがあると大変なことになってしまいます。
仮に、いよいよご出棺というときに「霊柩車が来てないぞ!」というような状態にでもなってしまったらもう最悪です。
せっかくの良いお葬式が台無し、信用はガタ落ちし、もはや会社ごと潰れてしまう可能性すらあります。
葬儀屋さんは、こういうようなミスが絶対に起こらないよう、細心の注意を払って、お葬式の準備を完璧に取り計らってくれます。
「滞りなく」「無事に」葬儀を終えられるよう、確実にサポートしてくれる存在なのです。
以上、2回にわたって「葬儀屋さんの仕事について」書いて参りましたが、少しでもわかっていただけたら幸いに存じます。
本当はまだまだ書きたいこともありますが、それはまた次回以降、別のテーマで書いていきたいと思います。
2010/11/04
今回は「この仕事のやりがい」について語っていこうと思います。
まず初めに、葬儀屋さんの仕事って、普通は誰でもやりたくないと思います。
ご遺体に触れる仕事ですし、いつ仕事が入るかわからない、不安定で不規則な生活を送らないといけませんし。
また、滅多に無いことですが、腐乱死体の処理など身を切るような思いもしなければならないことがあります。
ほんの一部の方達からは、低俗に見られたり、偏見を持たれることも残念ながらごく稀にあります。
おまけにあまり儲からないときたら、なんでこの仕事をしているのかと疑問に思われる方も結構いらっしゃると思います。
葬儀という仕事をやっていて、本当に良かったなぁと思えるのはどんな時だろう。
この仕事のやりがいは一体何だろう。
じっくりと、そして真面目に、少し考えてみました。
すると答えははっきりしていました。
それは、この仕事は人に心から感謝して頂けるということです。
ご遺族の方々から、本当に心のこもった「ありがとう」を頂けるのです。
こんな私でも、何か少しでも人様の役に立つことが出来たのかなぁと思えるのです。
心からの「ありがとう」はそんじょそこらの「ありがとう」とは全然違います。
ズドンというか、ズシーンと胸に来ます。
そのときでしょうか、「あぁ、葬儀の仕事をしていて良かったなぁ」と心から思えるのは。
心から「本当にありがとうございました」と言って頂ける、それだけで今までの辛い事やしんどかった事も一気に吹っ飛んでいくのです。
つい先日もこんなことがありました。
葬儀が終了し、ご遺族様をご自宅まで車で送っている時のことです。
ご遺族の方々から、こんなに温かい、嬉しいお言葉を頂きました。
「いやぁ、本当に良いお葬式が出来ました。小川さんを選んで良かったです。また他の人にも紹介しますね。こんなに喜んでる家族がいてるって言うといてください。ホームページも隅から隅まで見ました。また日記の更新楽しみにしてます。本当にお世話になりました。ありがとうございました」
こう言って頂けた時、私は感無量で胸がいっぱいになりました。
ものすごく気を使う仕事ではあるけれども、この瞬間があるから、今日もまた頑張れる。
忙しくて寝不足でしんどくても、心から喜んで頂けるよう、明日もまた頑張る。
そんな生活を繰り返している、いち葬儀屋の今日この頃なのでした。
2012/05/19
時の流れはあっという間で、私が葬儀業界に身を置いてから、早くも丸2年が過ぎました。
入社3年目でも、私はまだまだ新入社員だと自覚しております。
葬儀の世界は本当に奥が深く、学ぶこともたくさんあり「10年やって一人前」だと改めて痛感しています。
葬儀は一期一会であり、たくさんの方々との出会いと別れを経験し、人生のはかなさ、そして素晴らしさを、いつも新鮮に感じております。
それぞれ違う人間関係、生活環境、思想、宗教に至るまで実に様々な多種多様の人間、その人間の最期に携われる仕事、それが葬儀という仕事なのです。
深くて重い。でも、だからこそ非常にやりがいのある仕事です。
最初は嫌々始めたも同然だったのですが、今となってはこの仕事を心から誇れるし、同業者の方々にも深い敬意を持って、この葬儀という仕事を自分なりに精一杯させていただいております。
さて、なぜ1年半もブランクを空けて今、急にこの日記を再開したのか。それを素直にお話していきたいと思います。
正直、この日記はもう私自身が書けることはだいたい書き尽くした感がありましたから、この日記はこれで終了にした方が形として良いのではないかと、自分に甘えていた部分がありました。
日々、現場の仕事に取り組んでいく中で、どこかそれで満足している自分がいました。
結局は自分の惰性によるものでした。
でも、それではダメだと強く思わせる出来事が次々と起こっていったのです。
それが、「葬儀会館建設ラッシュ」でした。
堺市では今もなお、続々と葬儀会館が建設されております。
それはそれで構いません。高齢社会の当然の流れでしょう。
会館だけでなく、我々と同じような、特に自社会館を持たない小さな葬儀社も増えつつあります。
葬儀業界も完全に自由化し、他業界と全く同様に厳しい競争にさらされているのです。
「あ、またこんなところに葬儀会館ができたんだな」と思うことが最近よく起こるようになりました。
私はそういったときには出来る限りオープン見学会に参加するようにしております。
その時に毎度のことながら思うことがあります。
それは「すごくお金が掛かってるなぁ」ということです。
まぁ莫大なお金が掛かっていますね。何億も。
「これはすごい。中小零細の葬儀屋には全く太刀打ちできないな」そう思わずにはいられません。
「でもちょっとお金を掛け過ぎてやしないか」
「このお金は一体どこから回収してるんだろう」
これが大手の葬儀費用が高いといわれる一つの理由ですよね。
もちろん非常に快適です。めちゃくちゃ豪華です。葬儀代が高くてもここで葬儀がしたいというニーズがあるからやっていけるのです。
でも私は個人的にこう思っています。
葬儀に200万、300万と、高額なお金を掛ける必要が果たしてあるのかどうか。
安くても十分に良い葬儀が出来るのになぁ、と。
このことを皆様に強くお伝えしたいと思ったからこそ、この度、日記を再開することに致しました。
やはり、自分にはまだまだ皆様にお伝えすることがある、本当にそう思いました。
もちろん大手を否定するつもりは毛頭ないです。
大手のスタッフは皆一様に高いレベルの研修を受けていて、全体的に若いし礼儀もしっかりしているので、いつも感心しているくらいですから、誤解はしないでくださいね。
葬儀費用は葬儀社によって大きく異なります。
もちろん、費用だけが全てではありません。
一番大事なのはスタッフの質であり「人」であると思いますが、安く済むなら安い方が良い。
あたりまえのことです。
小川葬祭社、最大の強みは“価格の安さ”です。
10万でも20万でも安くできた方が絶対に良いと私は思うんですね。
なので是非とも葬儀社選びは慎重に行っていただきたいのです。
難しいことですが、事前に葬儀社を選ぶことのメリットの大きさを改めてここで主張させていただき、今回の記事はこれで終わりとさせていただきます。
それではまた次の更新をお待ちいただければ有り難く存じます。
2013/10/16
今回のテーマはずばりこの仕事の『斑(ムラ)』、忙しい時と暇な時の『波』についてお話ししていきたいと思います。
葬儀の仕事の決定的かつ最大のマイナス要素であるこの不安定さは、大手から零細までどの葬儀社も同じで、皆最も頭を悩ませているところです。
残念ながら、人間の絶対的な定めとして、人は毎日必ず一定数亡くなっておりますが、これだけ葬儀社が多いと、いかに自社で葬儀をさせて頂けるか、選んで頂けるかが最大の争点となり、大きなホールを構えられない小さな葬儀屋さんは特に、これからの世の中を生き残るのはとても容易なことではないでしょう。
普通の営業はまず難しい、そういった意味ではまだまだ特殊なこの業界を生き残る知恵を、私も含め若い世代が中心となって振り絞っていかなくてはなりません。
話を元に戻しましょう。
ここで少し数字の話をさせていただくと、堺市における死者数は1日平均20人ですが、これはあくまでも平均なので、1日10人亡くなる日もあれば1日30人亡くなる日も当然あるでしょう。
そしてもっと大きな括り(くくり)で見れば、確実に季節で偏りがあります。
葬儀社の繁忙期は冬です。
決まって12月から2月が最も忙しくなります。
その次が季節の変わり目です。意外なことに夏場はあまり忙しくありません。
そして毎年最も暇なのが秋です。当社の過去5年間のデータを見てもやはり秋は件数が少ない。
なぜなのかはわかりません。1年で最も過ごしやすい気候だからでしょうか。
たまたまなのか自社だけなのか、いえ、他社に聞いてもいろいろ会館を調査しても、やはり秋は大体どこも暇なようです。
葬儀社員にとって、暇というのは本当に辛いです。
矛盾しているようですが、めちゃくちゃ忙しい方がむしろ楽です。
私は毎月3日間だけ無理やり公休日をいただいておりますが、あとは仕事がなくてもずっと待機です。
事務所でも自宅でも、次の仕事が入ってくるまでひたすら待機しています。
寝ていてもお風呂に入っていても、24時間いつでも「仕事が入ったらすぐに出動できる態勢」を常に心がけていなければなりません。
この待機状態だけで仕事がない日が何日も続くと、もうこれ以上ないほど苦しくなってきます。
精神的にも肉体的にもしんどいです。
葬儀社員にとって【電話が鳴る≒仕事が入る】なのですが、たまに電話が鳴っているような錯覚、幻聴さえ聞こえてくることも正直あります(まぁこれは私だけかもしれませんが)。
これが私にとってはこの仕事をしている上で一番辛いところだと思います。
さてここで、なぜ冬が最も葬儀件数が多くなるのか考えてみました。
やはり人間は寒さに弱いのでしょう。人間に限らず、生物はみな寒さには勝てないのかもしれません。
例えば、氷河期が来るとほとんどの生物は息絶えてしましますが、反対に熱帯地域ではたとえ50℃以上でも多くの生物が生きている現実を見るとそう言っても過言ではないのでしょう。
ただ1つ気になることがあるとすれば、現在は亡くなる人の約90パーセントは病院で亡くなります。ほとんどの人は病院で亡くなると言ってもいいくらいです。
日本の男女平均寿命は2011年調べで83歳、葬儀社員としての経験上でも、80代で亡くなる方が一番多い気がします。
確かにご高齢になるとその分急死も多いですが、全体で見ると何か月かに渡ってある程度入院した後の病死も多いように思われます。
病院は冷暖房が充実しています。入院中は寒暖の温度差の影響をそこまで受けないはずなのですが、死者数は確実に季節で偏りがあります。
おそらく心臓関連の病気が寒さに大きく影響を受けるからでしょう。
心臓系の病死の数は冬場にかなり増えます。
つまり葬儀屋さんは冬が一番忙しく、その次は季節の変わり目、春と秋は比較的ゆったりしていて、夏も意外と動いていない。
葬儀社は下半期よりも上半期の方が忙しい。
まぁそうはいっても葬儀社によって多少バラつきはあるかと思いますが、全体でみるとこう言えるのではないでしょうか。
暇は本当にしんどい。
いかに1件でも多く葬儀のご依頼を頂けるか、自社を選んで頂けるか、そのために何をするかが我々にとって最大の課題です。
超高齢時代ですから、葬儀は儲かると安易にこの業界に飛び込んでも、ほとんどはまずここで躓(つまず)きます。
言ってしまえば顧客獲得が非常に難しい、それがこの葬儀業界なのです。
全体の死亡者数は年々上昇していくでしょうが、葬儀社もどんどん増え、葬儀自体は家族葬が主流になり、1件当たりの単価は下落を続け、さらに競争が激化していくこの世界でやっていくのは本当に簡単なことではありません。
当社はそのために何をしているか。
それはまだまだ値段の高い葬儀社もある中、価格を他社よりも徹底的に抑え、誰でも簡単にわかるような料金体系にし、金銭面でまず納得してもらえるようにする。
そして次にサービスレベルの向上、安くてもただ安いだけでは本当の満足度にはつながらない。
安くてかつ高いサービスレベルを維持できて初めて満足してもらえる。
本当の意味で満足していただければ、口コミ、紹介、リピートでなんとか生き残っていける、潰れずにやっていけると我々は確信しております。
当社は小さい会社なので知名度では圧倒的に大手に負ける、それに対抗するには内容、中身を充実させる他はありません。
このホームページでも出来るだけ多くの情報を掲載し、葬儀に関してどの葬儀社よりもわかりやすくお伝えできるよう、考えられる工夫は全てやっていくつもりでこれからも頑張っていく所存です。
どうぞ温かく見守っていただければ有り難く存じます。
2015/09/15
この日記に関しては長らく更新が遅れてしまいましたが、この間は何をやっていたかというと、日々現場の仕事に従事しておりました。
そこで改めて思ったことは、やはり事前相談・事前見積もりが着実に増えているということです。
身内 (特にご両親のどちらか) が入院中で、金額から内容から、まだ時間のある今のうちに詳しく聞いておきたいと希望されるご子息様が圧倒的に多いのですが、エンディングノートの登場以来、中には本人自らが葬儀社へ出向き、自分の葬儀についてご相談をされるというのを、私も何件か実際に応対させていただいたことがあります。
子供に迷惑をかけたくない、妻には出来るだけ負担の無いようにしたいと、ガンで余命宣告された方の事前見積もりを取ったこともあります。
自分の葬儀について自分一人で葬儀社に出向いて相談するというのは、本当になかなか出来るものではありませんよね。
それは非常に勇気のいる大変素晴らしい行動であり、その時は最大限の敬意を持って精一杯対応させていただいたつもりです。
中には近くの葬儀社5~6社の内容と金額を細かくリストアップし、比較されていた方もいらっしゃいました。
ただ、その方は少し困惑気味に「葬儀社によってパック内容がバラバラで、比較検討しにくい」と仰られていました。
確かに最近ではわかりやすさを重視して、一式のプランやパックを用意している葬儀社がほとんどですが、その内容は各社バラバラで、金額の多寡によってもプランに含まれる内容に違いがあり、比較が難しいという問題があります。
A社は安く思えるけれど、プランに含まれている項目が少ないから、結局 別途オプションが多く必要になるのではいないか?
B社は一見高く見えるけれども、プランには必要なものが全て含まれており、オプションがほとんど不要で、結果的に安く上がるのではないか?
といったように、各社のプラン内容にかなり差があって戸惑ってしまう、比べにくいという方も多いのではないでしょうか。
そこで葬儀社員である私から言えるアドバイスと致しましては、
「見積もりは総合計で比較せよ」この一点に尽きます。
「支払わなければならない全ての費用が一体いくらなのか」だけに着目して比較検討するべきだと私は思います。
出来れば返礼品、飲食費、寺院へのお布施まで、全て含めた総合計で比べてみることを強くお勧め致します。
各葬儀社のプランを細かくリストアップし比較されているのは大変素晴らしいのですが、そのやり方だとどうしても比べにくくなってしまいます。
まさに「木を見て森を見ず」の状態に陥っているなとその時感じました。
昔の葬儀社のように、祭壇がいくらだとかはあまり重要ではありません。
結局大事なのは総合計なのだから、総合計で比較しましょうというのは、考えてみれば当たり前の事ですし、こっちの方がシンプルで簡単です。
今後はこの一点だけに気を付けて、葬儀社を比べていただけると良いと思います。
最後に、最近はもっぱら大手全盛の時代で、特に会館等を持っていない小さな葬儀社はジリ貧なので、一つだけ大手葬儀社のネガティブキャンペーンをさせていただくと、大手は寺院紹介時のお布施が非常に高いです。
普段からお付き合いのあるお寺さんがある場合は別ですが、特に菩提寺もなく、どこの檀家でもない、菩提寺が遠すぎて葬儀には呼べないといった場合は、葬儀社に近くのお寺を紹介してもらうケースが結構あるのですが、その際のお布施が非常に高いです。
あくまで宗派にもよりますが、一律12万円で紹介している当社とは10万円から20万円以上差が出ることもあります。
葬祭組合に加盟しているためお布施が安いというのは、当社の大きな強みの一つですので、ここで少しだけ宣伝させていただき、今回の日記は終わりとします。
最後までお読みいただきまして、誠にありがとうございました。
また次回の更新を楽しみにお待ちいただければ嬉しく存じます。
2016/06/13
ご無沙汰しております。突然のことですが昨年の10月8日、私は祖母を亡くしました。
享年81歳でした。
祖母は創業以来43年間、社長とともに当社を支え、当社を守り続けてきた功労者です。
そんな祖母は誰にでも優しく、私のわがままにも怒ることなくいつも暖かく力になってくれました。
亡くなる前日まで元気に暮らしていたので、みな大変驚き、到底信じられなかったです。
夜 眠りについたまま、もう目を覚ますことはありませんでした。
定期的に検査・通院はしておりましたが、近年は特に入院することもなく、全くボケることもなく、最後まで現役で仕事をし、ぽっくりと逝ってしまいました。
周りに一切迷惑を掛けることなく、カッコいい生き様だったなと思います。
今になって思えば、本人にしても家族にしても一番良い最期だったのかなと、そう感じています。
祖母の存在は大きかった、今になって改めて実感しているところです。
祖母はいつも店番と電話番をしてくれていたので、祖母が亡くなってから当社の体制も少し変わり、全員で日々交代しながら店番と電話番を担当することになりました。
葬儀社は24時間体制なので、高齢な祖母にとっては本当に重労働だったろうに、文句ひとつ言うことなくいつも笑顔で従事していた祖母は偉かったと心から思います。
今年に入ってからというもの、特にここ最近は例年に比べてやや暇な日々を過ごしておりますが、他社に負けないように、亡くなった祖母のためにもより一層頑張っていこうと思っております。
祖母が一生懸命守り続けてきたこの会社をそう簡単に廃れさせるわけにはいかない、今一度心を入れ替えて仕事に励んでいこうと誓いました。
ところで昨年、祖母の葬儀はピンク調の大きな生花祭壇で執り行いました。
花が大好きだったからというのもあるのですが、生前 確か3年ほど前に、冗談半分で祖母本人に自分の葬儀をすることになったらどういう祭壇が良いか、様々な祭壇写真を見ながら話していたことがあったのですが、その時に「私の時はこれがいいな」と笑いながら言っていた祭壇です。
まさかこんな早くその時が来るとは思ってもいませんでしたが、本人の希望通りの生花祭壇で葬儀が出来たので、元気なうちにそういう話をしていて良かったなと、孫としてもそう思います。
終活という言葉も定着してきた今日ですが、やっぱり自分や家族の葬儀について考えることはなかなか難しいと思います。
しかし、考えたくない嫌な事でも逃げずに向き合えば、本当の意味で納得した最期を迎えることが出来るでしょう。
葬儀は故人のためを思って残された者が行う儀式であり、故人のためであると同時に残された者のためでもあります。
故人のために本当に良い葬儀が出来たという事実は、残された者の心にずっとあり続け、きちんと送ることが出来た、納得した最期を迎えることが出来たと、故人とともに満足することが出来るでしょう。
だからこそ、葬儀社選びはしっかりと行うべきです。
病院が紹介したからとか、互助会に掛けているからとか、近くに綺麗なホールがあるからという理由だけで選ぶのは、本当の意味での納得、満足に繋がるかは怪しいと思います。
確かに大手ほどマニュアルがしっかりしているとは思いますが、接客業、特に死を扱うサービス業において、最も大事なのは働き手の気持ちであり、ホスピタリティ(もてなしの気持ち、尽くす気持ち)だと思うので、慎重に中身を見て決めていただければと強く願っております。
このホスピタリティについては話すと長くなるので、また次以降で詳しく書こうと思います。
今回も最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。
2017/04/22
お久しぶりです。変わらず元気でやっております、西居大介です。
この度、当社のホームページを7年ぶりにリニューアル致しました。
ちょうど先月の今日ですが、4か月間程かけて少しずつ作成し、ようやく完成した次第です。
以前はブログ型のホームページだったこともあり、パソコンから見ると横幅が狭く、少し文章が読みにくかったですし、逆にスマートフォンから見ると横幅が大きすぎて内容が圧縮され、文字も小さい上に改行が多くなり読みにくいという欠点がありました。
そこで今回はデザインを一新し、記事内容も増補改訂しつつ、パソコンからでもスマホからでも見やすくなるようにしました。
具体的にはパソコン版では横幅を一回り広くし、より文章が読みやすいようにし、一つ一つの写真も今までよりも大きく見やすくなるように貼り直しました。
そしてスマートフォンには自動対応しているので、スマホからでも非常に見やすくなり、これが今回のリニューアルで一番良くなった点だと思います。
葬儀の事前相談や生前予約は年々増加しておりますが、それでも事前にしっかりと準備されている方は全体でみると少ないと思います。
高齢者は急死も多いですから、いざ身内が亡くなった時に何も準備出来ていなかったというのは、実際よくあることでしょう。
その際、病院で亡くなることが大半ですが、病院側にすぐ葬儀社へ連絡して下さい、早くご遺体の搬送をお願いしますと催促されることも多いです。
そうなった時、つい病院の出入り業者にお願いしてしまうか、大体はその場ですぐ調べて葬儀社を決めることになるのですが、スマホで調べた時、「堺市 葬儀社」等で検索した時に、ちゃんとスマホ版のサイトが表示されて、内容も見やすく、ワンタッチで電話が掛けられるというのは、ご遺族にとって便利なのは明らかです。
今までのようにスマホからでもパソコン版が表示され、文字も小さく改行も多い、電話を掛けようと思っても一度番号を控えてからダイヤルし直さないといけないというのは非常に不便でした。
もっと早く作り直すべきでしたが、対応が遅れてしまったことを深く反省し、これからも精進していかなくてはいけないと強く思っております。
今後ともどうぞ、小川葬祭社を宜しくお願い致します。
それではまた次回の日記でお会いしましょう。
2019/12/10
今回は葬儀屋さんに向いている人の特徴などについてお話していきます。
葬儀の仕事に携わって約10年が経ち、去っていく者、新しく参入してくる者、色んな人達を見て思ったり感じたことがあり、こういう人は向いているなとか、向いてないなっていうのも大体分かってきたので記事にしてみました。
どんな仕事をする上でも、やる気が最も重要だと思いますが、特に葬儀社員にとっては何が必要で、何が求められるのか、まとめていきましょう。
まず、ホスピタリティ。相手に尽くす姿勢、相手のために一生懸命頑張ろうとする気持ちが大事です。というのもやはりお客様はご遺族であり、大切な肉親を亡くされた直後の方々になりますので、機械的に接するような気持ちの無いマニュアル人間ではいけません。葬儀の仕事はメインが接客業であり、死を扱う特殊なサービス業なので「人間力」が大きく問われます。
しかし、感情移入しすぎる人はあまり向いていません。これは医者や看護師にも共通して言えることだとは思いますが、どんな人であれ人間は絶対に死ぬので、そういうものであると全面的に受け入れてなければいけません。みんながみんな、長寿全うで亡くなるわけではないですし、死はとても悲しいものですが、葬儀屋は故人やご遺族にとっては基本的に他人です。赤の他人が仕事も疎かに勝手に感情移入して泣いているようでは駄目です。どんなに辛さを感じても、そこはプロとしての割り切りが求められます。サポートする立場をわきまえることが大事です。
次に、デリカシー。空気を読む力とも言えますが、心から悲しんでいる方々に対してどう接するべきか、厳粛な葬儀会場においてどう振る舞うべきかを常に心得ていなければいけません。電話対応に関しても同じで、長らく葬儀業界に身を置いているとどうしても「死」そのものに慣れてしまい、それが当たり前の存在に思ってしまいがちです。しかしご遺族や参列者にとってそれは非日常であり、信じがたく受け入れたくない事実であったりもします。
式場でベラベラと大きな声で世間話しているようでは葬儀に携わる人間として失格です。たまにいるので困ります。隣の式場で電話中なのか何なのかやけにうるさい人がいるなぁと思ったら業者の人間だった、おいおいっていうのが無くもないです。慣れすぎているのか緊張感が足りません。そのような業者は自然と淘汰されていくことを願います。
あと意外と大事なのは鈍感力です。図太さとも言えますが、基本的にはどの葬儀社も休みが少ないです。365日とは言いませんが、1人1人の負荷は重く、ほとんど毎日24時間体制で電話に備え、いつでもすぐに出動できるような状態をキープし続けなければいけません。寝ていてもお風呂に入っていてもです。繊細過ぎる人やプレッシャーに弱い人ではこのストレスに耐え続けられない傾向があります。
ある意味、電話が鳴るまでは普通に平常心で日常生活を送れて、電話が鳴った時だけパッと切り替えてすぐ仕事モードに入れる人は長続きしやすいです。仕事が入るのはいつだって急なので、その時に慌てることなく落ち着いて対応できる人は向いています。オンオフの切り替えが上手いのは必要なスキルかもしれません。
最後に、お酒が好きな人も向いていないと思います。深夜に車を運転することも多いので、基本的にお酒を飲むことが許されないからです。
以上、ざっと思い付いたのはこんなところですが、これから葬儀業界を志す方にとっても参考になれば幸いです。
また、次の日記でお会いしましょう。
2020/09/26
今年の3月頃から日本全国で大騒動となっておりますが、この半年間、葬儀の実態が一体どうなっていたかについて述べていきたいと思います。
まず、規模が極端に小さくなり、10人程度で家族葬を行うことが基本となりました。
これは当社においてだけでなく、どこの葬儀社を見てもそうです。
5人以下で葬儀をされることももはや珍しくありません。
中には故人のご兄弟の参列もお断りして、ご家族だけで葬儀をされたことも実際にありました。
葬儀は特に高齢者が集まりやすいですし、感染者が多いと日々報道されている大阪府への他県からの参列は、呼ぶ方も呼ばれる方も遠慮したくなる傾向にあると言えます。
良いのか悪いのかは置いておいて、仕方ない実情はあると思います。
我々葬儀社の対応としては、スタッフのマスク着用と消毒の徹底、37.5℃以上熱のあるスタッフは出勤させず、できるだけ密にならないように式場の椅子の間隔を大きくゆったり取り、定期的に換気する等の工夫をしてきました。
お食事部屋も一人一人アクリル板で仕切り、お通夜の料理は5人前の寿司桶から個別のお弁当に変わりました。
また一方で、火葬のみの直葬や、お通夜を省く一日葬が極端に増えているかと言えば意外とそうではありませんでした。
この二つは年々、少しづつ右肩上がりに増加傾向であって、今年特に急増したということは無かったです。
あくまで葬儀の規模が最小の単位を基本とするようになった、という変化です。
人口82万人を越える堺市において、新型コロナウイルスによって亡くなったとされる方は今年2月からの累計で6名しか居てないので、当社でお受けしたことはまだありませんが、コロナで亡くなるとすぐに分厚いビニールの納体袋で密閉されたのち棺に納められ、特例で24時間以上経過する前にでも出来るだけ早く火葬されるため、お顔を見ることなくお骨と対面することになります。
入院中も当然面会できないので、故人もご遺族もやりきれない思いで一杯でしょう。
ここまでしないといけないのかという思いもありますが、行政の方針に従うほかはありません。
今現在の堺市では、直近1週間の10万人あたりの新規陽性者数が2人を切り、収束へ向かっているように見えますが、元々コロナは冬の風邪ウイルスであり、今回の新型はその強毒変異形なので、寒くなり空気が乾燥すればまた陽性者数は増えるでしょうが、重症化しない、死なないことが最も大切なので、一人一人が免疫力向上に努めることが最善手であると個人的には考えています。
一刻も早くこの騒動が沈静化し、最期にどうしても故人と直接会ってお別れしたいと思う方々が、誰にも負い目を感じる事無く参列して、お見送りできる日が戻ってきますように。
2022/01/27
世界中を巻き込んだコロナ騒動も、発生からいよいよ丸2年が経とうとしております。
コロナ禍の生活にも嫌々ながら慣れてしまったものですが、この直近1年間で起こった葬儀の変化について述べていきたいと思います。
まず、ワンデーセレモニーとも呼ばれる一日葬が増加しました。
私が入社して以来、この12年間で最も一日葬の割合が多かったのが2021年でした。
大きな理由の一つに、葬儀費用の節約があげられると思います。
コロナ騒動は我々が思っていた以上に長引き、不況の波は一向に回復する気配がありません。
日本全体が疲弊しきっており、葬儀費用も出来る限り低く抑えたいのは当然のことです。
その上で、葬儀を行わずに火葬のみで済ませる直葬は少しやりすぎにも感じる方々にとって
何か良い手段はないものかといったニーズにぴったり当てはまったのが、この一日葬でした。
お通夜を省き、葬儀を一日で行うことで、式場使用料は半額となり、お通夜が無い分スタッフの人件費をカットし、通夜式が無い分お寺へのお布施も少しだけ抑えることが出来ます。
また、お通夜の飲食費や返礼品の費用も無くなるため、平均して計10万円ほどは安くなります。
さらに、親族一同が集まる葬儀を一日だけで全て終えるので、密集する期間を半分にすることが出来ますし、時短と負担の軽減という側面からも支持されています。
次に式中初七日の急激な増加が見られました。体感では半数近いの割合です。
今まではお骨上げをした後に初七日法要を行うことが一般的でしたが、
最近では告別式と一緒に初七日法要を先に行ってからご出棺、その後お骨上げをしてそのまま解散という流れが、先程の一日葬の増加と同じく時短の観点からも増えました。
今まではお骨上げの後に還骨の回向(かんこつのえこう)も兼ねて初七日法要が行われてきたので、初めて経験されると少し違和感を持たれる方もいらっしゃるかもしれません。
しかし、日本は元々土葬の文化であり、本来は還骨の回向を行うことは無かったので、
戦後に一般化した火葬文化によって初めて生まれた流れですから、親族が集まっているその日の内に初七日法要を繰り上げて行うのであれば、出棺前にしてしまってもそこまで大きな問題は無いので、これも時短の観点から、このやり方が増えることもまた自然な流れなのかなと個人的には感じています。
お寺様の中には、式中初七日をよく思われない方も多少いらっしゃるので、特に菩提寺がある場合は、必ずお寺様と相談してから、式中にするのか骨上げ後にするのか決めた方がよいでしょう。
以上、コロナ禍二年目に起こった葬儀の変化について述べさせていただきました。
葬儀業界も他業界と同様に大ダメージを受けておりますが、当社もなんとか踏ん張り続けることが出来ております。
当社は今年の6月でついに50周年を迎えます。これも全て今までご依頼いただいた皆様のおかげです。
改めて心より感謝申し上げます。本当にありがとうございます。
きっと訪れる明るい未来を信じて、日本全体で頑張って参りましょう。ではまた。
2024/06/16
大変ご無沙汰しております。今年でなんとか葬儀歴15年目を迎えました西居大介です。
今年ついに当社は廃業の危機を迎える状況となってしまいました。
大きな理由としては施行件数の激減と、一件あたりの単価下落によるものです。
ネットに多額の広告費を掛けられる「小さなお葬式」などの紹介業者の台頭により、検索エンジンではもはや勝ち目がなく、ネットからの依頼はほとんど無くなってしまいました。
また、当社は古くからいくつかの町内会の下請けによって、自治会館や公民館などで町会葬をお受けさせていただくことにより成り立ってきた部分も大きいのですが、コロナ禍以降はそれもほとんど無くなりました。
高齢者が集まる機会を極力無くす傾向は今もなお完全には戻っていないのです。
いまだに葬儀会館や家族葬ホールは増える一方で、葬儀の取り合いは過酷化の一途であり、細々と営んできた当社へのご依頼は減り続けるばかりです。
予算に充分余裕のあるご葬家は基本的に大手へ依頼されることが多く、個人店の当社への依頼はもはや半数が火葬のみの直葬という現状です。
直葬はどれだけ数をこなしても、最低限の単価ではなかなか利益を確保することが難しいため、葬儀社は出来る限り式場での家族葬・一般葬を多く執り行って、運営資金を得ることが肝となります。
さらに、近年のインフレによって仕入れは全て値上がりしているため、当社も値上げを行わなければ粗利が減るだけなので金額を上げたいのは山々なのですが、安さが最大の武器である当社が値上げを行ってしまうとどうしても大手に勝てないので、ずっと値段は据え置きのままです。
復活の余地はとにかく件数の回復しかありません。
月に5件の家族葬をお受け出来れば、プラス収支で運営していけます。
この目標を達成するために、なんとか知恵を振り絞って今年を乗り越えていきたいです。
このままいけば年内持たないところまで来てしまいました。
ネガティブなご報告となり大変情けないですが、どんな危機的状況でも、前向きに頑張っていきたい思いです。
14年間葬儀の仕事をさせていただいて、性格的にも幸い向いていたため、葬儀の仕事自体は好きでやれているので、できれば少しでも長くこの仕事を続けたいですし、祖母が守ってきたこの会社をまだまだ潰したくないのが今思う全てです。
また何か進展があればご報告させていただきます。
次はポジティブな内容で更新できるように頑張ります。
よろしければ応援の程、心より宜しくお願い申し上げます。